中東地域向けのインフラ案件の入札書類や、海外展開ブランドのアラビア語製品カタログを手がける際、多くのデザイナーやローカリゼーション会社がInDesign(INDD)の組版で苦労します。
アラビア語(Arabic)、ヘブライ語(Hebrew)、ペルシア語(Persian)などの中東言語は、RTL (Right-to-Left)、つまり右から左へ書き、読む言語です。
もともと左から右(LTR)で組まれた英語のカタログをアラビア語へ翻訳する場合、文章を翻訳するだけでは足りません。ページ全体を右から左(RTL)組版に合わせて再調整しなければ、目立つレイアウト崩れが発生します。
RTL組版を手作業で処理する負担
従来のワークフローでは、中東言語対応のAdobe InDesign(ME version)を使用していても、デザイナーは次のような煩雑な作業を手作業で行う必要があります。
- ページ全体の反転:左揃えのテキストフレームを右側へ移し、右側にある画像を左側へ移動します。
- 段落方向の変更:テキストを選択し、「左揃え」(Align Left)を「右揃え」(Align Right)または強制右揃えに変更します。
- ストーリー方向の変更:デフォルトの左から右への書字方向を、「右から左へのストーリー方向」(Right-to-Left Story Direction)へ変更します。
- 表のミラー調整:複雑なデータ表では、文字を翻訳するだけでなく、表の列順も左右で入れ替える必要があります(Column 1とColumn Nの入れ替えなど)。
- 句読点の位置ずれ:通常のテキストフレームへアラビア語をそのまま貼り付けると、ピリオドや括弧が文頭に移動することがあります。文字方向の設定を細かく調整して修正しなければなりません。
数十ページにわたり、画像とテキストが複雑に配置されたカタログでは、この作業に数日を要することもあり、修正漏れも起こりやすくなります。
自動化の選択肢:RTL方向への適応と翻訳をまとめて処理
SimplifyAIのレイアウトファイル処理機能では、RTL向けのミラー調整を翻訳後の再構成プロセスに組み込めます。
対象言語がアラビア語、ヘブライ語、ペルシア語、ウルドゥー語の場合、AI翻訳に加えてRTL方向への適応を自動で行い、ページを一から配置し直す作業を減らします。
処理の流れ
- ファイルをアップロード:元の英語・中国語の
.inddまたは.idmlファイルをSimplifyAIへアップロードします。 - 対象言語を選択:アラビア語(Arabic)を選択します。
- ページ要素を自動でミラー調整:翻訳内容を書き戻した後、ページ構造に応じてテキストフレーム、画像フレーム、装飾要素の位置関係を自動調整します。
- 文字方向を自動適応:段落方向、揃え位置、中東言語向けの組版設定もあわせて適応します。
- 句読点と混植を調整:中東言語の文字とラテン数字が混在する場合、句読点の位置異常や読み順の問題をできるだけ抑えます。
校閲用ファイルの出力
翻訳完了後は、Web上で左右対照のPDFプレビューを確認できます。 ダウンロードすると、RTL方向への適応が完了したInDesignソースファイルを取得できます。デザイナーによる校閲や微調整も続けて行えます。
海外展開企業や多言語翻訳会社にとって、このクラウド型ワークフローで中東言語の文書を処理することは、DTP作業の繰り返しを減らす手段になります。アラビア語カタログの組版にお困りの場合は、SimplifyAIで実際のファイルを使って確認してみてください。